第33回 千葉大会報告(2024年5月)

すげの会第33回全国大会は、2024年5月11日(土)・12日(日)に千葉県我孫子市(ホテルマークワン アビコ)で開催されました。2020年に千葉県で開催する予定でした第31回全国大会が新型コロナウィルスの影響で中止となりましたので、千葉県での開催は第3回東京・千葉大会(1992年)以来でした。
日程
5月11日(土)
会場:ホテル マークワン アビコ
12:30−13:25 受付
13:30—13:35 開会の挨拶(星野卓二)
13:35—13:40 大会実行委員長の挨拶(天野誠)
13:40—15:45 研究発表会
1) 群馬県及び県境域に分布するスゲ属ヒメスゲ節植物(大森威宏)
2) タマツリスゲ節2新種の分布と形態学的特徴(髙橋晃太郎)
3) 千葉県産カヤツリグサ科数種に関する知見(野口達也)
4) スゲやカヤツリグサの観察に役立つお手軽撮影法(大西亘)
5) 鹿児島県から新種記載されたスゲ属サツマセンダイスゲとカノヤスゲ(矢野興一)
6) 日本産カヤツリグサ属植物の染色体数と系統関係(平本樹・矢野興一)
7) 九十九里平野の栗山川流域や沿岸地域に生育するスゲ類などの紹介(木村研一)
15:45—16:00 休憩
16:00—17:00 総会
1) 会長挨拶(星野)
2) 議長選出(千葉)
3) 2023年度会員異動報告(矢野)
4) 2023年度事業報告(矢野)
5) 2023年度会計報告(矢野)
6) 2023年度会計監査報告(大西)
7) 会費未納者について(矢野)
8) 1号議案 すげの会学会参加支援助成金 制度の設立について(矢野)
9) 2024年度予算案(矢野)
10) 2024年度事業計画案(矢野)
- *報告・議案などの総会承認事項はすべて承認されました。
17:00—17:45 案内(ホテル、明日の説明等),記念撮影, 標本同定会1
18:00-20:00 懇親会
20:00-22:00 標本同定会2
5月12日(日) 野外観察会
8:00 ホテル マークワン アビコ前 集合
8:30-13:30 野外観察(手賀沼湖畔、利根川ゆうゆう公園)
今回観察されたスゲ属
・手賀沼湖畔
ジョウロウスゲ、アゼナルコ、オニナルコスゲ、カサスゲ、ウマスゲ
・利根川ゆうゆう公園
ヤワラスゲ、アゼナルコ、アオスゲ、アイノコシラスゲ、ヤブスゲ、エナシヒゴクサ、ヤガミスゲ、カサスゲ、ウマスゲ、ミコシガヤ
今回、全国から約45名の会員が参加され、大いに盛りあがりました。1日目は、研究発表が7題と多く、内容も多岐にわたり、それぞれ最近の研究や調査活動について発表されました。総会では新規事業が提案・承認され、今後のすげの会が活発になることが期待されました。懇親会も久々に開催され、会員同士の交流や意見交換が行われました。懇親会後の標本同定会も大いに盛り上がりました。また、会場内には本大会の実行委員の千葉さんによるカヤツリグサ科の美しい線画が閲覧でき、休憩時間もたいへん楽しめました。
2日目は、マイクロバスを利用して、まずは手賀沼湖畔に行き、観察会を行いました。下見の際に、昨年まであったジョウロウスゲがなくなってしまって、観察できないかもしれないということでしたが、すげの会会員の皆様の観察眼、経験値の高さがあらわれ、見事にジョウロスゲの生育を確認でき、観察することができました。ウマスゲやオニナルコスゲなども観察できました。その後、利根川ゆうゆう公園へ移動し、自生しているスゲ属を観察しました。ここではアイノコシラスゲをはじめ多くの種類のスゲ属が生育しており、その場で観察ポイント等を学びました。
今回、すげの会第33回全国大会を無事に開催・終了できましたのは、ホテル マークワン アビコの皆様、今井タクシー有限会社様、および参加者の皆様のご協力があったからです。この場を借りてお礼申しあげます。
大会実行委員:天野、倉俣、千葉、木村、山本、谷城
大会準備・協力委員:矢野、池田、奥宮