第7回全国大会 静岡大会報告(1996年)

第7回全国大会 静岡大会報告(1996年)

1996年度すげの会の全国大会が,5月25日(土)・26日(日)の両日,全国から24名参加者を静岡県浜松市佐鳴台の西遠荘に迎え開催されました。25日は,研究発表会と地元の植物研究家山下先生による「静岡県の植物の特性」についての講演がありました。標本の同定会は適宜行われました。引き続き懇親会が開かれ,すげの話しを中心に盛り上がりました。翌日は,三ヶ日町の蛇紋岩地帯にある雨生山の湿原と浜北市森林公園にある湿原で,観察会を行い,午後4時に浜松駅で解散しました。

<日程>
第1日目(25日)浜松市佐鳴台 西遠荘研修室
受付 13:00~13:20
総会 13:30~14:00
研究発表14:30~16:30
講演「静岡県の植物の特性」
食事・懇親会 17:30~20:00
入浴・同定会・二次会等

第2日目(26日) 
朝食 7:30~8:00
西遠荘出発 8:30
観察会三ヶ日町雨生山 10:00~11:30
観察会浜北市森林公園 13:00~15:00
JR浜松駅解散 16:00

<終わりに>
 東は福島県,西は鳥取県や徳島県から参加をしていただき,すげに対する熱意を改めて感じました。ミヤマシラスゲ等は,浜松周辺では湿地に普通に見られます。渋川の蛇紋岩地帯には,ベニカンスゲが稀に見られるそうです。静岡大会のの目玉として,サワヒナスゲを採取していただこうと思っていましたが,前年の稀にみる干ばつ(山の木々も枯れだしたほど)で,残念ながら今回は採取できませんでした。申し訳なく思っています。ケスゲやアズマスゲ,マメスゲも予想外に少なかったように思います。目玉になるものがなく,平易に終わってしまったように感じたのは,私一人だけではなかったように思います。
事務局から,伊豆あたりを会場にしてはどうかという話もありましたが,地理的に不案内でしたので,地元の西部を中心とさせていただきました。静岡県は,湿地も少なく平坦なところですので,これはというすげはあまりないと思います。故杉本順一氏によりますと,県内にはすげは約100種類あるとのことですが,不勉強のため70~80種類しか確認できていません。いつの日にか発表できることを願ってこれからも努力していきたいと思っています。
 最後になりましたが,すげの同定をしていただいた勝山先生,星野先生,地元の山下先生をはじめ多くの方々にお世話になりました。ありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。
(北村 孔志 記)

観察会で見られた主なカヤツリグサ科植物 

《雨生山》 
ヒカゲスゲ,アオスゲ,ヒメカンスゲ,モエバスゲ,ケスゲ,ショウジョウスゲ,ヒゴクサ, ナキリスゲ,ケタガネソウ,アオヒエスゲ等

《浜北森林公園》
アズマスゲ,カサスゲ,ヒメカンスゲ,クサスゲ,マメスゲ,アオスゲ,アゼスゲ,ジュズ スゲ,コジュズスゲ,タチスゲ,ヒメゴウソ,ヤワラスゲ,ゴウソ,ヤタカワズスゲ,ミヤマシラスゲ等

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