第8回全国大会 青森大会報告(1997年)

第8回全国大会 青森大会報告(1997年)

「すげの会」第8回全国大会が、1997年(平成9年)6月7日(土)と8日(日)の一泊二日で青森県内で開かれました。
 当県は本州最北に位置しているので、会員が足を運ぶのが大変な所ですが、遠くは九州福岡県からも参加され、総勢20名で開催されました。次に、五項目を立て大会報告をします。

Ⅰ.会場
 1.総会・研究発表会 青森県森林博物館
 2.懇親会・宿泊・同定会 青森グリーン会館
 3.観察・採集 小田原湖周辺

Ⅱ.日程
一日目<6月7日(土)>
 1.受付 13:00~13:20(青森市森林博物館)
 2.総会 13:30~14:00(青森市森林博物館)
 3.研究発表 14:30~16:30(青森市森林博物館)
  ①「青森県産の興味あるスゲ類」 細井幸兵衛

  ②「日本産アオスゲ類の考察」 勝山輝男

  ③「日本のスゲ類最新の話題」 野口達也

  ④「日本すげの会活動展望」 星野卓二
 4.懇親・会食 17:30~20:00(青森グリーン会館)
 5.標本同定会 18:30~    (青森グリーン会館)

二日目<6月8日(日)>
 1.朝食  7:00~ 7:30(青森グリーン会館)
 2.小田原湖へ出発・到着  8:30~ 9:30(自家用車7台に分乗)
 3.観察・採集①  9:30~12:00(小田原湖周辺)
 4.昼食 12:00~16:00(高瀬川河口)
 5.観察・採集② 13:00~15:00(小田原湖周辺)
 6.三沢駅到着・散会 15:30~16:00
*半数の会員は青森市まで帰った

Ⅲ.観察会で見られた主なスゲ類
ミノボロスゲ、クロカワズスゲ、ショウジョウスゲ、カサスゲ、カワラスゲ、ヒロバスゲ、ヒゴクサ、ヒカゲスゲ、ヤラメスゲ、ゴウソ、ミタケスゲ、ヒメシラスゲ、グレーンスゲ、ヒメゴウソ、イトアオスゲ、コウボウシバ、サドスゲ、シオクグ、アズマナルコ、ミチノクホンモンジスゲ、オオカワズスゲ、ヒメウシオスゲ、アゼスゲ、オニナルコスゲ。

 これらのうち、ヒメウシオスゲは日本では北海道の太平洋側とオホーツク海側(胆振、釧路、根室、網走)に記録されている種です。本州では知られていなかったのを八戸市の根市益三氏が高瀬川河口(今回の昼食場所)で発見しました。
 高瀬川の対岸は立入禁止の米軍射爆撃場ですが、細井が調査の機会に恵まれ、ヒメウシオスゲの他、ヤラメスゲ大群落、イセウキヤガラ、オオクグ、ジョウロウスゲ、エゾサワスゲ等を確認しています。

Ⅳ.参加者<参加申込受付順、敬称略>
 細井幸兵衛、木村 啓、勝山輝男、牧野彰吾、星野卓二、織田二郎、田中昭彦、益村 聖、大森鉄雄、加藤信英、小路登一、斎藤 慧、木下慶二、佐古恵子(*4歳の味穂ちゃん同伴)、野口達也、浅間恒雄、土門尚三、高野祐晃、吉江敏雄、堀井雄次郎。

Ⅴ.終わりに
 星野会長から、全国大会の依頼があったのは一ヶ月前でした。急ぎ諸準備をし、心配しながらこの日に臨んだ次第です。やはり、不備な面が幾つもありました。それなのに、参加された方々は不満一つ申さず明るい顔でいきいきと熱心に学習され、充実して楽しい全国大会にしてくれました。心から感謝申し上げます。
 最後になりましたが、大会の総指揮をとってくれた星野会長、同定会や現地学習会で教示いただいた野口達也氏と勝山輝男氏、大会を盛り上げてくれた参加会員のみなさん、分乗自家用車を出してくれた青森県自然観察指導員の間山良治氏と倉光紀久子氏、受付に協力してくれた津軽植物の会会員の斎藤正美氏と木村悦子氏と天内靖子氏、森林博物館の説明と案内を引き受けてくれた専門員の工藤悦郎氏、会場を貸してくれた青森市森林博物館様と青森グリーン会館様に厚くお礼申し上げます。
(細井幸兵衛・木村 啓 記)

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