第19回全国大会 佐賀大会報告(2008年)

第19回全国大会 佐賀大会報告(2008年)

第19回
於 佐賀県唐津市鎮西町加唐島

はじめに
 すげの会第19回全国大会は、2008年5月3日(土)、4日(日)に佐賀県唐津市の国民宿舎「呼子ロッジ」と加部島及び加唐島で開催された。
 今回は遠路にも関わらず、全国各地から多数ご参加いただき、お互いに親睦を深め、知的雰囲気に触れながらの稔りある大会であった。以下、佐賀大会の日程等について報告する。

5月3日(土) 呼子ロッジ、加部島
12:00 受付(光冨他)
13:00 総会(川浪)
 1. 会長挨拶(星野)
 2. 会員異動(正木)
 3. 平成19年度事業報告(正木)
 4. 平成19年度会計報告(正木)、監査報告(勝山)
 5. 平成20年度事業計画案(正木)
 (星野:福島県白河市表郷環境ネットワーク(次回開催県)の紹介) 
 6. 平成20年度予算案(正木)
 7. その他(星野)
会長他役員留任等(池田博氏の東大総合博物館への転出に伴う事務局人事、評議委員の追加等を含む)
     以上の案件、すべて了承された。
13:40 研究発表会(小池)
 1. スゲ属の節の学名について:勝山輝男
 2. シラコスゲの観察から(2)・ツルナシオオイトスゲの変異(?):野口達也
 3. ヒメカンスゲの種内異数体の系統地理:星野卓二・矢野興一
 4. 佐賀県の主なスゲ類について:岩村政浩
 以上、興味ある発表(1, 2, 3)やスゲの紹介(4)があった。
15:30 観察会(1)  (川浪・鶴田他)
    ・観察地:唐津市呼子町加部島、メッシュコード5029-2770、標高20~35m
    ・確認種:スゲ属(マスクサ、ナキリスゲ、モエギスゲ、ノゲヌカスゲ、アオスゲ、メアオスゲ、イソアオスゲ、オキナワジュズスゲ、コウボウシバ)
    ・その他(ヒメキランソウ、ゲンカイミミナグサ、タイトゴメ、ダルマギク、ツクシキケマン、ハマボッス、ハマナデシコ、ハマベノギク、ハマゼリ、ホソバワダン、ボタンボウフウ、ムサシアブミなど)
18:30 懇親会(川浪・鶴田)
    会長、地元代表、福島県代表の挨拶、副会長(勝山)の発声で乾杯!
    差入れ納豆(福島県)やイカの活きづくりなどを肴に会場は大いに盛り上がった。
20:30 植物標本の同定会・展示・配布等 (上赤・黒岩他)
    全国各地から持参された多種に亘る膨大な標本が、役員の方々のご尽力で、慎重な中にもスピーディーな鑑定で次々に名前がわかり、時には白熱した遣り取りも。ともあれ、専門家の丁重な説明と見事な手捌きに只々感服した。
    ・生標本:キノクニスゲ、タイワンスゲ、ゲンカイモエギスゲ、アキイトスゲ、
ツシマスゲ、ヒメカンスゲ、カタスゲ、イワカンスゲ、ツクシスゲ(福岡県)
    ・乾燥標本(90点):キシュウナキリスゲ、センダイスゲ、タイワンスゲ、
ゲンカイモエギスゲ、アキイトスゲ、ツシマスゲ、イワカンスゲ
    生、乾燥標本とも好評の中、大半の標本は、参加者の手中に収められて幸いであった。
23:00 会場の後始末終了

5月4日(日) 加唐島
7:00 朝食・出発準備(川浪・鶴田)
7:30 呼子ロッジ発[徒歩]
8:00 呼子港発[船]
8:20 加唐島港着、集合写真撮影(上赤・鶴田)
8:30 観察会(2)  (川浪・鶴田他)
   ・観察地:唐津市鎮西町加唐島
   メッシュコード5029-3608、3618、3628、標高5~100m
   ・確認種:スゲ属(マスクサ、ナキリスゲ、ヒゲスゲ、アキイトスゲ、モエギスゲ、
ヒメモエギスゲ、ノゲヌカスゲ、アオスゲ、イソアオスゲ、ヒメアオスゲ、ヒカゲスゲ、カタスゲ、サツマスゲ、シラスゲ、オキナワジュズスゲ、 ヤワラスゲ、シオクグ)
   ・その他(オニツルボ、クルマバアカネ、キジカクシ、キジョラン、
タイトゴメ、ダルマギク、ツクシキケマン、ナンゴクウラシマソウ、
ノシラン、ハマボッス、ハマニンドウ、ハマベノギク、ホソバワダン、
ナギラン、ボタンボウフウ、ミヤコジマツヅラフジ、ムサシアブミ、
オオナワシログミ、オオムラサキシキブ、カゴノキ、カカツガユ、
カンコノキ、クスドイゲ、ツクシザクラ、ナンバンキブシ、
ハチジョウイチゴ、マルバグミ、ミヤマシキミ、ヤブツバキ、イシカグマ、
エンシュウカナワラビ、ニセオドリコカグマ、ホソバカナワラビなど)
12:00 昼食・休憩
13:00 加唐島港発[船]
13:20 呼子港着、閉会式(川浪):会長、地元代表挨拶
14:00 呼子ロッジにて解散(鶴田)

おわりに
 佐賀大会には、北は岩手県から南は宮崎県まで、はたちの学生さんから傘寿を越した万年青年さんまで、総勢62名のご参加をいただき、誠に有難うございました。
 アキイトスゲに寄せる熱い思いはともかく、玄界灘沿岸では普通に見られるヒゲスゲやカタスゲなどにも多くの方々が注目していただき、嬉しい限りでした。
 お陰様で好天に恵まれ,盛会裡に終わることができました。すげの会事務局をはじめ、皆様のご協力に深く感謝致します。また、ご高配を賜った「呼子ロッジ」様、そして佐賀植物友の会、佐賀自然史研究会の有志の皆様ご苦労様でした。 

岩村政浩(佐賀大会実行委員会代表) 記

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